こんにちは!河川環境楽園 自然発見館です。
今日は「農家の12ヶ月 養蜂体験〜採蜜をしよう〜」というイベントを行いました。
普段身近に見かけることができるミツバチたちが私たちにもたらしてくれる恩恵の一つ「ハチミツ」っていったいどんな風に採られているんでしょう!?
そんな疑問に応えるべく、今日は実際にミツバチの巣から蜂蜜を採る体験をしてもらいました!
まずはミツバチのプロフェッショナル、(株)アピの坂本さんにミツバチの生態について教えて頂きました。
河川環境楽園でもよく見かけるセイヨウミツバチ
ミツバチは昆虫界では少数派の「家族」で暮らしている昆虫です。一万匹ほどの群れで様々な仕事分担をして暮らしています。
その家族の実に9割以上がメスなんだとか!オスの蜂はとても少なく、交尾の季節以外は巣に一匹もいないこともあるそうです。
働き者として知られているミツバチですが、そんなミツバチが私たちにもたらしてくれる恩恵は、8つあるといわれています、ハチだけに!
1つはハチミツ。昔から貴重な甘味料として、使われてきたもっともなじみ深いミツバチの恩恵です。
2つめは花粉。意外かもしれませんが、ミツバチの集めた花粉団子はビーポーレンなどの名前で健康食品として販売されています。
3つめはローヤルゼリー。名前を聞いたことがある方も多いと思われますが、ローヤルゼリーは女王蜂になるために必須である、貴重な栄養を含んだハチの分泌物です。
4つめは蜜蝋。ミツバチの巣を構成しているロウ状の物質です。触ってみると体温で少し柔らかくなります。古くから蝋燭の原料などとして使われており、今でもキリスト教の教会では蜜蝋の蝋燭が使われているのだとか。ほんのり甘い香りがします。
5つめはプロポリス。名前だけ聞いたことがあっても、いったいなんなのかわからない方も多いのではないでしょうか。プロポリスはハチが集めてきた樹液などからできたヤニ状の物質です。主に巣の隙間を埋めたり、強化する目的で使われます。抗菌作用などにも優れる為、私た
ちは化粧品や健康食品として、またバイオリンのつや出しなど、様々な用途で活用させてもらっています。
6つめはハチ毒。これも意外ですが、ミツバチの毒は使いようによっては治療などにも用いることができるそうです。お灸みたいに針を指して使うんだとか…!
7つめはハチの子。今でも珍味として食されていますが、非常に高い栄養価を持っているため、健康食品として注目を浴びているようです。
そして最後の8つ目、人にとって最も重要なハチの恩恵といわれているのが「受粉」です。
ハチは花から花へ飛び回って受粉の手助けをしてくれます。これを利用して、農家の方は野菜の結実を助けるために、ハウス内にハチを飼い、形がよくおいしい野菜を作っているのです
かの有名なアインシュタイン博士の言葉には「もしミツバチが地球上から消えたら、人類はあとわずか4年生きられるだろうか。ミツバチがいなければ受粉が行われない、植物はなくなる、動物がいなくなる、人類がいなくなる・・」という言葉もあるほど、受粉を助けるミツバチはとても大切な存在なのです。
という、とてもためになるお話を聞いた後は、実際に世界中のいろんな植物からとれたハチミツの試食をしてみました!
今日はアカシア、クローバー、レンゲ、クリ、そば、ラズベリー、オレンジ、ひまわり、ラベンダー、ライチの蜂蜜がずらり!
色も香りも味わいも全く違い、とてもびっくり。参加者の方々もそれぞれお気に入りの蜂蜜を見つけたようでした。

ハチミツの味の違いを楽しんだ後は実際にハチの巣板から蜂蜜をとりました!
蜜の貯蔵室にかかった蓋を取り、遠心分離器で回していきます!


かなり力が要りますが、皆さんがんばって回して蜂蜜をとりました!
取り立ての蜂蜜の味はめったに味わえない貴重なもの。とった蜜は小瓶に詰めておみやげにしていただきました!
皆さんもハチミツが食べたくなってきませんか?今度ハチミツを食べるときはぜひ味わいながら、ハチのことも思い出してあげてください!